トップページ > 転職する医師のための医師実態調査「大学医学部の設立時期と医師の分布」

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転職する医師のための医師実態調査

  • 「大学医学部の設立時期と医師の分布」

人口あたりの医師数の都道府県ごとの違いは、大学医学部の設立時期とも密接な関係があるとも考えられます。

たとえば、医師の数が少ない東京近郊の茨城、埼玉には1970年代になるまで医学部は存在しませんでした。

神奈川県でも戦時中の1944年創設の横浜市立医学専門学校(現横浜市立大学医学部)が存在するだけでした。

これに対して、九州では戦後すぐから五つの医学部が存在していました。1970年代に創立され、1980年代から卒業生を出し始めた大学がある地域と、戦後すぐに卒業生を出し始めた大学がある地域では、ストックとしての医師数が違うことは容易に想像できます。

したがって、大学医学部が古くから存在する地域とそうでない地域では、医師の供給の面では大きな違いをもたらすと考えられます。

医師を供給する源は、大学医学部であるので、医学部がどこに存在するかということと医学部の入学定員は、各都道府県にとってきわめて重要な問題です。

2010年度の入学時から医学部の定員を増加させることが決定しました。

現在の医学部の入学定員は80人から125人で大学ごとの差はありません。

一方で、創立年を見ると19世紀後半に創立された大学から1981年創立の琉球大学医学部までかなり違いがあることがわかります。

戦前の医師養成機関には、大きく分けて大学医学部と医学専門学校の二つがありました。

戦前の大学医学部と医学専門学校の医師養成の上での遣いはなんでしょうか。

簡単にいえば、大学医学部は、医学研究者や多くは公立の大きな病院の勤務医養成を目指していたのに対して、医学専門学校は、おもに地域医療を担う開業医の養成を担っていたということになります。

したがって、現在の医学部の中ではおおむね、大学医学部としての時代が長かった大学では関連病院が多く医局の規模も大きく、そうでない大学では医局の規模も小さいということになります。

<続く>

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<2018年10月>
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