トップページ > 転職する医師のための医師実態調査「医学部の歴史と医師数」

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転職する医師のための医師実態調査

  • 「医学部の歴史と医師数」

具体的に都道府県の医師数と、その都道府県にある医師養成機関の歴史との関連を見てみましょう。

各都道府県の医学部の歴史(複数医学部がある場合は合計)と各都道府県医師数の相関を見ると(医学部の歴史については、医学専門学校である時期はのぞき、大学となってからの年数をとります)両者の相関係数は0.91であり、強い関速が見られます。

つまり、医師数の多い都道府県はその都道府県にある医学部の数も多く、大学としての歴史も長いのです。

関連は高いといっても、同じような医学部の歴史を持つ都道府県でも医師数が違う場合があります。

神奈川県・崎玉県・千葉県などの東京近隣の県や北海道・愛知県・大阪府・兵庫県・福岡県といった大都市の県は医学部の歴史に比べて医師数が多いです。

一方、東京都・京都府は医学部の歴史の長さからすると医師数は少ないです。

こうした違いを生む理由は大きく分けて二つ考えられます。

一つ目は、医局を通さない医師の移動です。先に述べたように、医局の規模は、その地域の医師の数と強く関連します。勤務医の場合は関連病院を通して開業医の場合は患者紹介のやりとりを求めて出身大学の近くに開業することも多いです。

大都市やその周辺では人口も多く医療需要が大きいです。そのため、医局の支援を受けなくても自分で勤務先を決められる可能性が高く、他の都道府県にある医学部の出身であってもそうした都市部での勤務医を経て開業をすることがあります。

実際、医学部の歴史から予想される都道府県医師数を上回っている都道府県は12道府県であり、そのほかでは医学部の歴史から予想される医師数を下回っています。

つまり、その都道府県から都市部に医師が出ているということになります。

もう一つは、ある医局の関連病院が複数の都道府県にわたっている場合が多いという点です。たとえば、東京大学や京都大学の関連病院は、それぞれ関東・関西を中心に多数の都道府県にわたっています。

そのため、東京や京都から首都圏や関西圏へといったような医局を通しての他府県への医師の移動が起きている可能性です。

その都道府県にある医学部の歴史、正確には医学部の存在した延べ年数と医師数は関連深いものの、大都市やその近郊では、医学部や医局を通す通さないにかかわらず医師の流入がおきているといえます。

<続く>

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<2018年10月>
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